大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1063 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人金森健二の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反、量刑不

当の主張を出でないものであつて適法な上告理由に当らない。なお略式命令に対し

正式裁判の請求が適法になされたときは、通常の規定に従い審判がなされなければ

ならないのであつて、その場合においては、略式命令に拘束されないことは刑訴四

六八条二項、三項の明定するところである。即ち事実認定においても法令の適用及

び刑の量定においても略式命令に拘束されることはないわけであるから、略式命令

に対する正式裁判に関しては、不利益変更禁止の規定の適用はないものと解すべき

である(昭和九年(れ)第一三六二号、同年一〇月一七日大審院判決、集一三巻二

二号一七四〇頁参照)。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三六年七月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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